～３歳ダート重賞～未来のダート王者への登竜門

２０２５年のレパードステークス(Ｇ３)は、8月・新潟ダート１８００ｍで行われる３歳限定の重賞。

２００９年に創設され、ジャパンダートクラシックへとつながる重要なステップレース。平坦で広い新潟ダートコースはスピードとスタミナが問われ、逃げ先行馬が有利ながら、展開や馬場により差し馬の台頭も見られる。

過去にはハヤヤッコ（2019年）や、ミッキーファイト（2034年）といったのちにＪＲＡや地方重賞で活躍する馬たちを輩出しておりダート界の登竜門的存在。

今年も将来性豊かな馬たちが顔を揃え、秋以降を占う上でも見逃せない一戦。

今年も２３頭が出走登録しハイレベルな一戦となっている。

～世代トップクラスの決め手を秘める逸材「ジャナドリア」～

ここまでダート1800m戦を中心に着実に力をつけてきた素質馬。特に2走前の阪神ダート1800mでは、直線で一気に突き抜ける鮮やかな末脚を披露。重馬場での対応力もあり、タフな展開にも強い。決して器用さがあるタイプではないが、その分伸びしろも十分。直線の長い新潟コースでこそ、持ち味が生きる。

雲取賞Ｖ＆羽田盃３着「南関クラシック」堂々の走り

ジャナドリアは２走前の雲取賞(Jpn3)で、好位からの抜け出しで完勝。

さらに前走の羽田盃(Jpn1)では、外を回りながらもしぶとく脚を伸ばし３着を確保。

いずれも南関東の重賞でレベルの高いメンバーが揃っていた中での好走は価値が高い。

羽田盃１着のナチュラルライズは続く東京ダービー(Jpn1)で逃げて快勝、羽田盃のレベルの高さ出走メンバーの強さがうかがえる。

地方の砂に対応できる器用さと、消耗戦にも耐えうる持久力は本物。

～新潟での入念な現地調整と巻き返し～

ジャナドリアは放牧先のノーザンファーム天栄から、７月末(３０日)に新潟競馬場へ入厩し、暑さ対策も万全な中で丁寧な調整が続けられている。

１日、ダートコースでの１週前追い切りはは6ハロン80秒1−11秒6の鋭い追い切りもこなしており状態は上向き。

前走の羽田盃・JpnIでは3着とやや本来の力を発揮しきれなかったものの、武井調教師は「体調面さえ戻れば本来のパフォーマンスができる」と復活に自信を見せています。今回は新たに戸崎騎手とコンビを組む点にも注目。

～鞍上の手綱さばきがカギ重賞取りへ向け好機到来～

今回、初コンビを組むのは戸崎圭太ジョッキー。

実績ある騎手が騎乗予定でレースを知る人馬のコンビは心強い。

馬体中５００キロを超える大型馬らしく叩き良化型の傾向があり、ここが春以来の３戦目で状態面も上昇中。

調整過程も順調で陣営の勝負度合いの高さもうかがえる。

相手関係が一気に強化される今回だが、重賞タイトルを狙うならここが勝負所だ。

～王道ダート路線の主役へ～

既に重賞ウイナーという実績、そして目標とする秋のダートＧ１戦線を見据え、ここでさらに存在感をアピールしたい一頭。

南関で証明したスケールの大きさと勝負根性を兼ね備えており、中央勢との力関係次第では頭まで突き抜けてもおかしくない一頭。

ここを飛躍の舞台とできるか注目が集まる。

再び頂点に立ち、ダート三冠路線の主役奪還だ。

なお、各馬の仕上がり状態は勝敗を分ける重要な要素となる、最終追い切り診断(金曜日更新)にも注目していただきたい。